【トレパク炎上】江口寿史のトレパク事件まとめ|トレパク騒動と企業の対応

【トレパク炎上】江口寿史のトレパク事件まとめ

2025年10月、漫画家・イラストレーターの江口寿史氏が、SNS上の写真を無断でトレース(模写)して商業イラストに使用していた疑惑が浮上し、大きな波紋を呼びました。この騒動は「トレパク(トレース+パクリ)」と呼ばれ、江口氏の長年にわたる創作活動に大きな影を落とすこととなりました。

江口寿史氏は1956年3月29日生まれで、熊本県水俣市出身の漫画家・イラストレーターです。

1977年に『週刊少年ジャンプ』でデビューし、『すすめ!!パイレーツ』や『ストップ!!ひばりくん!』などの代表作を持つ業界の重鎮です。しかし今回の騒動により、その創作手法と権利意識が厳しく問われることとなりました。

江口氏は40年以上のキャリアを通じて築き上げられた「オーセンティックなポップ感覚」と「effortless cool(気取らない格好良さ)」で知られていました。

江口寿史のトレパク事件の概要と大まかな解決流れ

中央線文化祭2025画像

引用元:LUMINE荻窪

事件の発端は、ルミネ荻窪で開催予定のイベント「中央線文化祭2025」のメインビジュアルでした。

江口氏が描いた女性の横顔イラストが、モデル・文筆家の金井球氏がInstagramに投稿した写真と酷似していることが指摘されました。

金井球x

金井球x1

引用元:金井球氏のX

江口氏は10月3日に自身のX(旧Twitter)で「インスタに流れてきた完璧に綺麗な横顔を元に描いた」「事後に本人から連絡があり、承諾を得たので再公開します」と説明しました。

しかし、この投稿には明確な謝罪の言葉がなく、むしろ「金井さんの今後の活動にも注目してくださいね」と付け加えたことで、問題を矮小化し、責任を転嫁しているとの批判を招きました。

一方、モデルとなった金井氏の対応は極めて冷静かつ的確でした。

金井球x報告

金井氏は自身のXで、事後的にクレジット表記と使用料の支払いという形で解決に至ったことを報告し、江口氏がイラストにほくろを描き足すなどの「誠実にご対応いただいた」と記しました。

しかし同時に、「わたしはわたしだけのものであり、人間としてさまざまな権利を有しております」という一文を添えることで、自身の肖像権が尊重されるべきであるという毅然とした立場を表明しました。

ルミネ荻窪、江口寿史氏のイラスト「制作過程に問題」該当ビジュアル一時撤去

引用元:LUMINE荻窪

クライアントであるルミネの対応は迅速でした。

10月3日には「制作過程に問題があった」とし、「必要な確認が完了するまでの間、該当ビジュアルを一時的に撤去する」と発表。

これは、法的な判断が確定する以前に、レピュテーションリスクを回避するための即時的な措置であり、現代の企業危機管理の標準的な対応と言えます。

その後、ルミネ荻窪は問題のビジュアルを一時撤去し、最終的に「今後一切使用しない」と発表。

江口氏が出演予定だったトークショーも中止となりました。

【時系列順】江口寿史のトレパク事件の一連の流れ(2025年10月〜)

江口寿史のトレパク事件について時系列で紹介します。

  • 2025年10月3日:写真無断使用が発覚・SNSで波紋
  • 2025年10月4日:メガネチェーンのZoff公式声明、ファミリーレストランのデニーズ、クレジットカード会社のクレディセゾンにも波及
  • 2025年10月5日:仲裁試みとさらなる調査表明
  • 2025年10月6日:相次ぐ使用中止発表と沈黙の継続
  • 2025年10月7日:セゾンカード(クレディセゾン)江口氏のトレパク疑惑のイラストの使用を見合わせる

2025年10月3日:写真無断使用が発覚・SNSで波紋

中央線文化祭2025画像

江口寿史氏が自身のXアカウントで「中央線文化祭」のメインビジュアル制作について投稿。

「Instagramで見かけた美しい横顔写真を元に描いた」と明かし、事後に許諾を得たと説明しました。

しかし「プロの江口寿史が無断で?信じられない」「尊敬してたのにガッカリ」といった批判がSNS上に噴出。

古塔つみ氏のトレパクについては「【トレパク炎上】古塔つみのトレパク事件まとめ」に記載しておりますため、ご覧ください。

江口氏の投稿は後に削除されましたが、同日中にルミネ荻窪は「制作過程に問題があった」として当該ビジュアルの一時撤去を発表しました。

2025年10月4日:メガネチェーンのZoff公式声明、ファミリーレストランのデニーズ、クレジットカード会社のクレディセゾンにも波及

Zoffのトレパク話題の画像

引用元:Zoff

江口氏の他の商業作品にも無断トレース疑惑が連鎖的に広がり始めました。

SNS上では「ネット探偵」とも呼ばれるユーザーたちによる、江口氏の過去の商業作品に対する大規模な検証作業が始まりました。

これは、一度疑惑が浮上したクリエイターの過去作品が、クラウドソーシング的に徹底的に洗い出されるという、近年の「トレパク」騒動に共通する現象です。

眼鏡チェーン大手のZoffは公式Xで「江口寿史氏とのキャンペーン企画で使用されたイラストについて、多くの皆さま、該当モデルの方にご心配・ご迷惑をおかけしておりお詫び申し上げます。現在、事実関係を精査しております」と謝罪しました。

Zoff謝罪

引用元:Zoff

この「該当モデル」というのはSNSユーザーの鈴木マーリン氏で、彼は自身のXで「これ俺も多分やられてるんだよなあ。7年前とかだけど」と明かしています。

Zoffのトレパク話題の投稿

引用元:X

同日、ファッションブランドのセゾンカード(クレディセゾン)も江口氏が手掛けた自社イメージキャラクターのイラストについて「事実関係を精査中」と報告。

引用元:X

引用元:セゾンカード

江口氏の疑惑は企業コラボ全体に広がりました。

検証作業は瞬く間に進み、ファミリーレストランのデニーズ、メガネチェーンのZoff、クレジットカード会社のクレディセゾンといった名だたる企業とのタイアップ作品についても、元になったと思われる写真との比較画像が次々と投稿されました。SNS上では「まとめようと思ったらキリがない」との声が上がるほど、疑惑の事例が大量に発掘されました。

2025年10月5日:仲裁試みとさらなる調査表明

引用元:X

江口氏と親交のある人気イラストレーター中村佑介氏が、10月5日午前1時頃にX上で「江口先生をスペース(音声チャット)に呼び出します!」と投稿し、江口氏本人と創作における権利問題について語る場を設けようと動きました。

引用元:X

中村氏によれば江口氏から「今回は江口先生が「文章では伝わりにくいけど方法がわからない」ということで、僕に要請があってスペースでトレースや著作権や肖像権に対する漫画やイラストや時代での捉え方の説明をする相手としてお受けた形です。弁明にもエンタメみたいにもするつもりはありません。」と要請があったためで、トレースや著作権・肖像権の捉え方について議論する意図だったといいます。

しかし同日までにネット上では次々と新たなトレパク検証画像がアップされ、余罪の多さが明らかになる状況に。

中村氏は10月6日未明、「こんなに次々と(トレス特定画像が)出てきた状況ではスペース(の開催は)難しいです。江口先生は画集のメイキングでも過去は本当にご自身で写真撮ったりモデルさんに協力してもらったりしていたのに戸惑っています。通話でもお伝えしたように全て明確にし、権利先と解決し、その上できちんと謝罪文出してください。」と再度Xに投稿し、公開で江口氏に真相説明と謝罪を促しました。

中村氏の善意の仲裁試みも、次々露呈する疑惑の前に断念せざるを得ない形となり、中村氏自身にも「庇いきれなくなって梯子を外した」など賛否両論の声が寄せられています。

引用元:X

以前の、ハシズメユウヤ氏のトレパク疑惑の際にも、中村氏が擁護されていたことを気にかける方も。

参考記事:【トレパク炎上】ハシヅメユウヤの事件・パクリまとめ

2025年10月6日:相次ぐ使用中止発表と沈黙の継続

ルミネ荻窪、江口寿史氏のイラスト「制作過程に問題」該当ビジュアル一時撤去

引用元:LUMINE荻窪

企業や団体が江口氏作品の取り扱いを次々と見直します。

ルミネ荻窪は「中央線文化祭2025」広告ビジュアルについて「今後一切使用しない」と正式発表し、江口氏登壇予定だったイベントのトークショー中止も公表しました。

ファミリーレストランデニーズ

引用元:デニーズ公式

また、江口氏が長年イメージイラストを提供していたファミリーレストランデニーズも「本件の影響を鑑み当社ブランドでの江口氏デザインのイラストの広告媒体の使用を控える対応を取る」と表明し、利用停止を発表しました。デニーズは「お客様はじめ関係者に心配をかけ深くお詫び申し上げます」と謝罪し、江口氏のビジュアルを順次差し替える方針です。

デニーズと江口氏のコラボしていたデザインイラストは下記です。

prtims

引用元:PR TIMES

デニーズ江口

引用元:江口寿史

さらに江口氏を起用していた桜美林大学も、コラボ広報イラストおよび関連グッズの利用中止と販売停止を決定しています。同大の広報課は「2014年に江口寿史氏に制作依頼したイラスト」について無断流用疑惑が指摘された件で、「諸般の状況を踏まえ当該イラストの利用を取り止め、オンラインストアの商品販売も停止する予定」と回答しました。

一連の騒動は「トレパク疑惑騒動」として社会的なニュースとなり、終息の気配が見えない状況です。現時点(10月7日)までに江口寿史氏本人から公式な謝罪や説明は一切なく、SNSも沈黙を続けています。ファンや業界関係者からは「黙っていてももう逃げられない。早く真相を語ってほしい」との声が上がっています。

2025年10月7日:セゾンカード(クレディセゾン)江口氏のトレパク疑惑のイラストの使用を見合わせる

セゾンカード_続報

引用元:セゾンカード

2025年10月5日から協議を進められていた江口氏のキャラクターイラストの各種コミュニケーションツールでの使用を見合わせることといたしました。とのことです。

江口寿史トレパク疑惑の作品・比較一覧

江口寿史トレパク疑惑の作品を一覧で紹介します。

  • 作品1:中央線文化祭2025メインビジュアル(ルミネ荻窪)
  • 作品2:Zoffコラボキャンペーンのイラスト
  • 作品3:デニーズの広告イラスト
  • 作品4:桜美林大学コラボイラスト
  • 作品5:セゾンカード・イメージキャラクターイラスト

作品1:中央線文化祭2025メインビジュアル(ルミネ荻窪)x 江口寿史

【トレパク炎上】江口寿史のトレパク事件まとめ

引用元:LUMINE荻窪

2025年10月のイベント「中央線文化祭2025」の告知用メインビジュアルとして江口氏が描き下ろしたイラストです。

女性の横顔を大きく描いたこのイラストは、モデル・文筆家の金井球さんがInstagramに投稿していた横顔写真を無断トレースして制作された疑いがあります。

実際に金井氏本人が「知らないうちに自分の横顔が荻窪に大きく掲示されていた」と気付き問い合わせたことで発覚し、事後的に江口氏から連絡を受けクレジット表記と使用料の支払いを受けたと明かしました。

江口氏のイラストは、元写真の顔の輪郭、鼻、唇、顎のラインといった主要な特徴を極めて忠実になぞったものである。

江口氏自身が「元に描いた」と認めている通り、これは単なる「参考」の域を明らかに超えています。事後的にほくろを描き加えるという対応が取られましたが、これはむしろ元の類似性の高さを裏付ける行為とも言えます。

本件の核心は、一個人の肖像および著作物(写真)を、本人の許諾なく商業広告に利用した点にあります。

特に、発覚の経緯が、被写体本人からクライアントであるルミネへの問い合わせであったという事実は、アーティスト側からの事前の権利処理が全く行われていなかったことを示しており、職業倫理上の問題が極めて大きいのです。

トレパクについては、「トレパクとは?知らないとまずい!?どこからトレパクか解説!」で紹介しておりますため、ご覧ください。

作品2:Zoffコラボキャンペーンのイラストx 江口寿史

Zoffのトレパク話題の画像

引用元:Zoff

眼鏡店Zoffと江口寿史氏のコラボキャンペーン用に過去使用された男性のイラストです。2018年頃のキャンペーンビジュアルと見られ、SNSユーザーの鈴木マーリン氏が7年前に投稿した自身の写真を元にトレースされた可能性が指摘されています。

比較検証によれば、ポーズや顔の角度、輪郭線まで写真とピタリ重なっているとのことで、偶然の一致とは考えにくいレベルの合致を見せました。この事例でも、ポーズや体の角度、輪郭線がほぼ一致しており、SNS上では「これは偶然とは言えない」「輪郭の線まで重なる」といった声が上がりました。

ルミネの事例と同様、一般人の肖像と写真を無断で商業利用した点が問題となります。約7年前の投稿が元にされているという事実は、こうした創作手法が一度きりの過ちではなく、長年にわたって常態化していた可能性を示唆します。クライアントであるZoffが公式声明で「該当モデルの方に」と謝罪の対象を明記している点は、この指摘の信憑性を企業側もある程度認めていることを示唆しています。

作品3:デニーズの広告イラストx 江口寿史

prtims

引用元:PR TIMES

ファミリーレストラン「デニーズ」のメニューやイメージキャラクターとして江口氏が長年手掛けてきたイラストも疑惑の対象です。特にある若い女性を描いた広告ビジュアルは、女優・新木優子さんが雑誌広告で見せたポージングを無断トレースしたのではないかとされています。

バッグの持ち方、足のライン、コートの皺、指先の角度に至るまで酷似しており、比較画像を重ねると驚くほど完全に一致していることが確認されています。SNSに投稿された比較画像では、コートのドレープ(皺)、バッグの位置、脚の組み方、指先の角度に至るまで、驚くほどの一致が見られます。画像を重ね合わせると輪郭線がほぼ重なるという指摘もあり、これもまた直接的なトレースであった可能性が極めて高いのです。

この事例は、複数の権利が複雑に絡み合う点で、より深刻な問題をはらんでいます。第一に、被写体が著名な女優であるため、個人のプライバシー権としての肖像権に加え、顧客吸引力という経済的価値を保護する「パブリシティ権」の侵害が問われます。第二に、元写真が商業誌の広告であることから、著作権は出版社、撮影したフォトグラファー、そして場合によってはモデルの所属事務所などが保有している可能性が高いのです。これらの複数の権利者に対して、一切の許諾を得ずに商業利用したとすれば、極めて悪質な権利侵害行為と見なされかねません。

作品4:桜美林大学コラボイラストx 江口寿史

桜美林大学_江口

引用元:桜美林大学

桜美林大学(東京都)の広報企画で江口寿史氏が描き下ろしたイラストにも複数のトレパク疑惑が浮上しています。江口氏は2009年に同大学の学生募集パンフレット用に起用され、その後も広報ビジュアルに作品が使われてきました。

2023年には学園創立100周年事業の一環でグッズ化も実施。江口氏が同学のために描き下ろした過去絵をはじめ、江口氏と選定した名作イラストを、Tシャツやマグカップといった形で販売していました。

指摘されている一つはスカート姿の女性を描いたイラストで、これは雑誌『non-no』2009年9月20号に掲載された女優・新垣結衣さんのモデル写真を元にしている可能性が高いとされています。服装や髪の流れも含め、元写真との酷似が指摘されました。

新垣結衣_江口

引用元:X

ほかに、女性と自転車が描かれた絵に関してもファッションモデルの写真が元ではないかとされており、複数のイラストに疑惑が浮上しています。

桜美林大学の広報課は6日にJ-CASTニュースの取材に応じ、「当該イラストは、2014年に江口寿史氏に制作を依頼したものです。内容については具体的な指定をせず、制作過程において大学は一切関与しておりません」と説明しました。

 「桜美林大学」が江口氏を起用した広報イラストやグッズも注目された。桜美林学園の広報課はJ-CASTニュースの取材に、現時点で疑惑の判断はできないとしながら「諸般の状況をふまえ、当該イラストについては利用をとりやめるほか、オンラインストアの商品の販売は停止する予定」と答えた。

そのうえで「今回お問い合わせのあった無断流用の疑いについては、現時点では判断できませんが、諸般の状況をふまえ、当該イラストについては利用をとりやめるほか、オンラインストアの商品の販売は停止する予定です」と回答。

江口氏のイラスト利用中止とグッズ販売停止を決定しています。

作品5:セゾンカード・イメージキャラクターイラストx 江口寿史

引用元:X

クレディセゾンが展開する「セゾンカード」のイメージキャラクターとして江口氏が描いた女性キャラクターのイラストにも疑惑が及んでいます。

詳細な元ネタ写真は公表されていませんが、2025年10月5日付でセゾン側が「江口寿史氏が手掛けたイラストについて事実関係を精査している」と公式発表しており、他のケース同様に何らかの写真トレースが行われた可能性があります。

江口寿史トレパク指摘されている作品・比較一覧

上記以外にも、ネット上では江口氏の過去作品の「元ネタ写真」特定報告が続々と上がっている状況です。

例えば江口氏が担当した公募ポスターや商店街キャンペーン用ビジュアルなどについても、構図やポーズが特定の写真と一致するとの検証結果が共有されています。

  • 指摘1:資生堂のコラボイラスト
  • 指摘2:吉祥寺サンロードコラボイラスト
  • 指摘3:新木優子氏に似ている
  • 指摘4:岸本セシル氏に似ている
  • 指摘5:新垣結衣氏に似ている
  • 指摘6:観月ありさ氏に似ている
  • 指摘7:藤澤恵麻氏に似ている
  • 指摘8:2012年個展にて販売したTシャツ
  • 指摘9:広島カープのカープ女子
  • 指摘10:EDWINの広告

指摘1:資生堂のコラボイラスト

資生堂のコラボイラスト

指摘2:吉祥寺サンロードコラボイラスト

吉祥寺サンロードコラボイラスト

指摘3:新木優子氏に似ている

新木優子氏に似ている

引用元:non-no web,X

投稿主さんによると、MEN’S NON-NO WEB掲載のファッション誌ページを参考にした可能性があるとのことです。

新木優子氏に似ている2

指摘4:岸本セシル氏に似ている

岸本セシル氏に似ている

引用元:X

指摘5:新垣結衣氏に似ている

新垣結衣氏に似ている

引用元:X

指摘6:観月ありさ氏に似ている

観月ありさ氏に似ている

引用元:X

指摘7:藤澤恵麻氏に似ている

藤澤恵麻氏に似ている

引用元:X

指摘8:2012年個展にて販売したTシャツ

2012年個展にて販売したTシャツ

引用元:X

指摘9:広島カープのカープ女子

広島カープのカープ女子

引用元:X

指摘10:EDWINの広告

EDWINの広告

EDWINの広告

引用元:X

SNSユーザーからは、トレパク特定班の凄さに感心の声が上がっています。

過去にトレパク疑惑で話題に上がった古塔つみ氏の名前を上げるユーザーもいました。

古塔つみ氏のトレパクについては「【トレパク炎上】古塔つみのトレパク事件まとめ」に記載しておりますため、ご覧ください。

江口寿史が手がけたイラスト・代表作品一覧

今回トレパク疑惑が取り沙汰されていない江口寿史氏の主要作品は以下の通りです。

江口氏は1977年のデビュー以降、斬新なギャグセンスやポップな画風で多くの漫画作品やイラスト集を発表してきました。

漫画作品

  • すすめ!!パイレーツ(1977年–1979年、週刊少年ジャンプ連載) – 野球部を舞台にナンセンスギャグを繰り広げた江口氏のデビュー長編作品。ユニークな作風で人気を博し、後にアニメ化もされた。
  • ストップ!! ひばりくん!(1981年–1983年、週刊少年ジャンプ連載) – 美少女だが実は男の子という主人公・ひばりくんを中心としたコメディ漫画。連載中に未完となったものの、江口氏の代表作として知られる。
  • 江口寿史の爆発ディナーショー(1991年、白泉社) – 短編ギャグ漫画やイラストを収録した作品集。シュールな笑いとスタイリッシュな女性キャラ描写で高評価を受け、1992年に文藝春秋漫画賞を受賞した。
  • キャラ者(1998年–1999年、漫画アクション連載) – 芸能界を舞台にした1話完結形式のショートギャグ作品。長らく漫画執筆から遠ざかっていた江口氏が連載漫画家に復帰した意欲作であり、週刊連載の形で発表された。

すすめ!!パイレーツ

すすめ!!パイレーツ

ストップ!!ひばりくん!

ストップ!! ひばりくん!

江口寿史の爆発ディナーショー

江口寿史の爆発ディナーショー

キャラ者

キャラ者

イラストレーション活動

1980年代以降、江口氏はイラストレーターとして数多くの作品を発表しています。

音楽アルバムのジャケットデザイン、企業広告のポスター、ファッション誌の表紙イラスト、自治体の広報用イラストなど多岐にわたり活躍しました。

ポップでスタイリッシュな美少女画は「江口寿史の美人画集」として画集にもまとめられ、展覧会「KING OF POP 江口寿史展」が各地で開催されるなど評価を受けています。

江口寿史展 KING OF POP | 川崎市市民ミュージアム

引用元:江口寿史展 KING OF POP | 川崎市市民ミュージアム

企業コラボレーション

江口氏は多くの企業とのコラボレーションも手がけてきました。

デニーズのメニューとそのイメージキャラクターであるウエイトレスのイラスト(1992年 – 1997年、2023年9月 – )、クレディセゾンのイメージキャラクター(2017年 – )、水俣市の観光ガイドブックの表紙、駅貼りポスターのイラストなど、幅広い分野で活躍しています。

受賞歴

江口氏は1992年に『江口寿史の爆発ディナーショー』で文藝春秋漫画賞を受賞。

また、2021年11月13日には水俣市より観光大使第1号に任命されています。

江口寿史トレパク事件に関するよくある質問

江口寿史トレパク事件に関するよくある質問をまとめました。

  • Q:江口寿史氏のトレパク疑惑とは何ですか?
  • Q:どのような企業が影響を受けましたか?
  • Q:法的な問題はありますか?
  • Q:江口氏本人の対応はどうでしたか?
  • Q:江口氏の過去の発言との矛盾はありますか?
  • Q:業界への影響はどのようなものですか?

Q:江口寿史氏のトレパク疑惑とは何ですか?

A:江口寿史氏が商業イラスト制作において、他者の写真を無断でトレース(模写)して使用していた疑惑です。

特にSNS上の写真を許可なく参考にしていたことが問題となりました。

江口氏は過去のインタビューにおいて、自身の創作におけるトレースの利用を隠すことなく語っており、「おれは昔はあったけど、今はないな」と明言しています。

トレパクについては、「トレパクとは?知らないとまずい!?どこからトレパクか解説!」で紹介しておりますため、ご覧ください。

Q:どのような企業が影響を受けましたか?

A:ルミネ荻窪、デニーズ、Zoff、クレディセゾン、桜美林大学など、江口氏のイラストを使用していた複数の企業が影響を受け、使用中止や精査を発表しています。

各社とも迅速な対応を取り、レピュテーションリスクを回避するための措置を講じました。

Q:法的な問題はありますか?

A:写真の著作権や被写体の肖像権の侵害が問題視されています。事前の許可なく写真を商業利用することは法的リスクを伴います。

特に、写真をほぼそのままトレースしてイラスト化し、ポスターやメニュー表といった有体物に再現する行為は、著作権者の許諾がなければ複製権の侵害に該当する可能性が極めて高いのです。

トレパクについては、「トレパクとは?知らないとまずい!?どこからトレパクか解説!」で紹介しておりますため、ご覧ください。

Q:江口氏本人の対応はどうでしたか?

A:10月3日の釈明投稿以降、江口氏本人からは公式な謝罪や詳細な説明は出されていません。

現在も沈黙を続けている状況です。ファンや業界関係者からは「黙っていてももう逃げられない。

早く真相を語ってほしい」との声が上がっています。

2025年10月3日から更新が停止している江口氏のX(旧Twitter)のアカウント

江口氏のX(旧Twitter)のアカウント

引用元:X

Q:江口氏の過去の発言との矛盾はありますか?

A:江口氏は過去に、浅野いにお氏や花沢健吾氏といった漫画家が、写真を取り込んで加工した背景を使用する手法に対して、漫画の「作家性」を損なうものとして批判的な見解を示していたとされています。

さらに、2011年12月9日にTwitterで江口氏は「資料のトレースは多かれ少なかれあることなんですけど、大事なのはそこから先ですよね。そのまんま写しちゃうのは想像力欠如だと思います」と発言。

他者の無断トレースを「想像力欠如」として批判し、自身の作品がパクられた経験も語っていました。

自身が他者の創作手法を「作家性」の観点から批判し、無断トレースを「想像力欠如」と断罪しておきながら、その裏で自身は他者の写真を無断でトレースして商業作品を制作していたという事実は、深刻な自己矛盾を露呈させました。

@ymjrky

ホントですよね。ちょっと工夫すればすむことなのにね。資料のトレースは多かれ少なかれあることなんですけど、大事なのはそこから先ですよね。そのまんま写しちゃうのは想像力欠如だと思います。僕なんか以前、自分で撮った街の写真を元に描いた絵をそのままパクられた事ありますよ。

山路_江口トレース

引用元:X

ユーザーからは、江口氏は、トレースや模写に対しての権利意識がしっかりあるとの指摘も。

江口氏の過去の発言との矛盾はありますか?1

Q:業界への影響はどのようなものですか?

A:この騒動は、江口氏個人や関係企業にとどまらず、日本のクリエイティブ業界全体に警鐘を鳴らしました。

明確な「レッドライン」の確立、クライアント側のデューデリジェンス強化、AI生成時代への序章として、業界全体でルール整備やチェック体制の強化が急務となっています。

まとめ:江口寿史トレパク事件の真相

江口寿史氏のトレパク騒動は、デジタル時代における創作倫理と権利意識の重要性を浮き彫りにした象徴的な事件となりました。

一人の著名クリエイターの行為が、業界全体の規範と企業のリスク管理について再考を促す結果となっています。

この事件から学ぶべき点は、創作活動における権利処理の重要性と、事前の許諾取得の必要性です。

また、企業側にとっても、クリエイターとの契約における権利保証条項の重要性が改めて認識されることとなりました。

クリエイターへの提言

厳格なソース管理の徹底:商業目的の作品制作においては、使用するすべての素材について権利関係をクリアにする「クリア・オール・ライツ」の原則を徹底すべきです。具

体的には、ライセンス契約を結んだストックフォト、自身で撮影したオリジナル写真、あるいはパブリックドメインであることが明確な素材のみを利用対象とします。

プロセスの透明性の確保:インスピレーションと侵害の境界線は、プロセスが不透明であるほど曖昧になります。

正当な「参考」の範囲で資料を利用した場合でも、そのプロセスを記録し、必要に応じて説明できる状態を保つことが、無用な疑惑を避ける上で重要となります。

企業・広告代理店への提言

契約におけるセーフガードの強化:クリエイターとの業務委託契約において、納品される作品が第三者の知的財産権や人格権を一切侵害しないことを保証する、明確かつ強力な「保証条項」を設けるべきです。

さらに、万一権利侵害が発覚した場合に発生する損害(賠償金、訴訟費用、ブランドイメージ回復費用等)のすべてをクリエイターが補償する「免責条項」を盛り込むことで、企業のリスクをヘッジする必要があります。

クリエイティブ・デューデリジェンスの導入:特に注目度の高いキャンペーンや、多額の費用を投じるプロジェクトにおいては、契約だけでなく、技術的な検証プロセスを導入することを検討すべきです。

納品された主要なビジュアルに対し、リバースイメージ検索などを実施することで、潜在的なトレース元を特定し、公開前にリスクを検知・回避することが可能となります。

江口氏の長年にわたる創作活動と今回の問題は別の次元で評価されるべきですが、現代のクリエイターには、より高い権利意識と透明性が求められていることは確かです。

この事件を教訓とし、業界全体がより公正で透明性の高い創作環境を構築していくことが、今、強く求められています。